株での資産運用を検討しているけど、損失してしまうのではないか、という不安はありませんか?著名人が株に手を出して大損をしたことが話題になることがありますが、株で損をするリスクは誰にでもついています。大切な資金を大幅に減らすことは株での資産運用においては避けたいことです。
年金の不安を解消しようと株で資産運用を始めたのに、失敗しては意味がありません。株で失敗しないためには、株取引の注意点を知っておく必要があります。この記事では、株で資産運用をお考えの方向けに、資産運用を株で失敗する前に知っておくべき7つの注意点について解説します。
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株で資産運用する際、信用取引を行うことは望ましくありません。
通常の取引は株の現物を買って値上がりした時に売却すると、差額分が利益になります。対して、株価が高くこれから下落すると予想したタイミングで株を空売りして、実際に下がったタイミングで再度購入することで利益を出すことも可能です。空売りをするためには、株の信用取引をする必要があります。
信用取引とは、証券会社へ保証金を預けて、最大で保証金の3.3倍の金額まで株式の売買できる取引のことです。例えば、100万円の資金を証券会社へ証拠金として預ければ、330万円までの株式の売買ができます。少ない金額で大きな取引ができるのが、信用取引のメリットです。
ただし、信用取引には大きな損失が出るリスクがあります。例えば、50万円で株を購入して50%の下落により25万円になった場合、損失は25万円です。これが信用取引で50万円の証拠金で3倍の150万円の取引をした場合、50%の下落により損失は75万円となり証拠金が25万円が不足します。このような場合、追証として、証券会社の口座へ25万円を入金する必要があります。
資産運用は確実性が大切なので、信用取引のようなリスクのある取引は向いていません。
ニュースなどで話題になる株式銘柄は、短期間で株価が上昇したり下落したりすることがよくあります。話題に上がると株価は上昇しますが、世間の関心がなくなると大量に売却されて株価が下落するリスクがあるのです。話題になっている銘柄で利益を出すには、株価が上昇する前に購入する必要があります。
資産運用で堅実に資産を増やすには、話題になっている・急騰している銘柄は購入しないようにしましょう。
数ある銘柄の中には短期間での値動きの激しい銘柄があります。株価が乱高下するには、様々な原因が考えられます。大口の機関投資家が取引したり、仕手という株価操作をする集団が売買を仕掛けたりするなど、予測できない動きに左右されます。
値動きの激しい銘柄を個人投資家がつかんでしまうと、株価の乱高下に巻き込まれて大きな損失を出すリスクがあります。株で資産運用する場合は、値動きの激しい銘柄の取引は避けましょう。
株取引を行う場合、利益確定と損切りのルールを決めておく必要があります。株の含み益がいくらになったら利益確定するのか、含み損がいくらになったら損切りするのかという明確なルールを決めておくことが大切です。特に損切りルールは大切で、なかなか損切りできないと、大きな損失になるので注意してください。
損切りルールを決めても損切りできない人が多いのですが、ルールを決めたら必ず守るようにしましょう。
株価は企業の不祥事発覚や業績不振で下落することがありますが、それ以外にも株価が暴落するケースはあります。過去には、ITバブルの崩壊、リーマンショック、チャイナショック、イギリスのEU離脱問題などにより株価は暴落しました。株価が暴落した時に株を保有していると大きな含み損を抱えてしまいます。
株価は為替と違って際限なく乱高下するわけではなく、1日あたりの株価の変動率が一定の水準を超えるとストップ高、ストップ安となり取引が制限される仕組みになっています。しかし、株価の下落が長期間にわたって続くこともあり、株価が下落しても保有していれば元に戻らないこともあります。含み損を抱えた状態が続くと精神的に落ち着かなくなり、まだ下がるのではという恐怖心で頭がいっぱいになってしまいます。人によってはパニック状態になり、すぐに株式を売って大きな損失を出すこともあるでしょう。
このような状態になると、もはや資産運用とは言えません。株で資産運用する場合には、株価は下落するものだという認識を持ち、下落を予想してリスクをコントロールすることが大切です。リスクをコントロール方法としては、以下のようなことがあります。
このような対策をしつつ、株価の下落を予測してリスクコントロールしましょう。
どの銘柄を購入するか、各企業の情報を収集した上で自己判断しましょう。ニュースや新聞・会社四季報・株に詳しい人に聞くなど、さまざまな情報収集の手段はあります。しかし、最終的には自分で判断しなければなりません。
例えば、証券会社の営業マンに「この銘柄はおすすめです」と言われて購入したとします。
ところが、購入した株式の株価がまったく上昇せず、株価が下落してしまったということはよくあることです。含み損を抱えたり、損切してしまったりしても、証券会社の営業マンに文句を言っても損失を補填してもらえることはまずありません。
株で取引するのはすべて自己責任ですから、仕入れた情報を元に自分で判断するのは当然のことです。株で資産運用する場合は、慎重に自己判断することを心がけてください。
株式投資をしていることを人に知られると、いろいろなうまい話が舞い込んで来ます。うまい話とは株でもうかる話のことです。だれでも苦しい思いをするのは嫌ですから、できれば楽してもうけたいのは自然のことです。株のもうけ話があれば、ちょっと買ってみようかと思うでしょう。
よくあるのが上場前の未公開株式を購入しないかという誘いです。株式が証券取引所へ上場されると上場後に大幅に値上がりすることがあり、売却すれば大きな利益を得るチャンスがあります。上場後に株価が10倍になるというケースもあるほどです。
ところが、未公開株が上場された後に必ずしも株価が上昇するわけではなく、上場後に下落するケースもあります。このような株を大量に購入していた場合、大きな含み損を抱えてしまい、売却すると大きな損失を出します。
このような失敗をしないためには、「儲かる株がある」などうまい話には乗らないことです。詐欺のケースもあるので購入する前にしっかりと調べることが大切ですが、資産運用する場合は、この手の話には乗らないことをおすすめします。
株の取引は大きな利益を生み出す可能性がある一方で、大きな損失を出すリスクがあります。どんな凄腕の株式トレーダーでも損失を出すことをあり、株で損をする一般人はかなりの数いるのが現実です。
今回ご紹介した7つのことに注意すれば、株による資産運用の失敗を回避できるでしょう。様々な資産運用の手段がありますが、株も選択肢の一つとして検討されてみてはいかがでしょうか?