緊急事態宣言が解除されて新型コロナ騒動も収束へと向かい、新たな日常生活(ニューノーマル)が始まろうとしています。自粛期間中に将来のことを考えて、資産運用を検討された人も多かったようです。
ただし、どんな投資にもリスクがあり、予期しない損失が発生することがあるので注意が必要です。投資で損失を出さないためには、投資に失敗する原因を理解する必要があります。
この記事では、投資で損失を出したくない方向けに、投資で失敗しないための3つの方法について解説します。
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投資で失敗する人の共通する特徴として、以下の5つがあります。
投資経験が浅い人がリスクの高い投資をすると、失敗する可能性が高くなります。初心者がよく手を出すリスクの高い投資として、以下のような金融商品があります。
・FX(外国為替証拠金取引)
・先物取引
・株の信用取引
・仮想通貨
これらの投資のリターンは大きいのですが、相場の乱高下により大きな損失が発生するリスクがあります。投資の知識や経験のない人が手を出すのは、ギャンブルと変わらない
のです。場合によっては、ギャンブル以上の損失が出るリスクもあります。
投資経験の浅い人は、経験を積むため投資信託や債券へ投資するといいでしょう。
1つの投資対象だけに投資してしまう人は失敗しやすくなります。投資先を1つにすると、その投資先で損失が発生した場合にすべて資産が吹き飛んでしまうリスクがあるからです。
一方、複数の投資先に投資していると、1つの資産がだめになっても、他の資産を守ることができます。失敗を避けるためには集中投資ではなく、分散投資をすることが大切です。
短期間で利益を出そうとする人は、投資で失敗しやすくなります。投資は長期投資よりも短期投資の方が大きな利益を出せることがあります。ただし、投資の知識や経験のない人が短期投資で利益を出すのは難しく、むしろ大きな損失を出すリスクが高いのです。
短期投資で利益を出している人はいますが、長い時間をかけて勉強して経験を積んでいる人ばかりです。短期投資では簡単に利益を出すことはできず、利益を出すまでに時間がかかります。
投資初心者は短期間でもうかることに意識がいくため、短期投資で結果を出そうとします。
ところが、多くの場合は思うようにいかないのです。
例えば、バイオリニストは1日や2日でバイオリンを上手にひけるようになったわけではありません。音楽について学び、バイオリンの練習を何年もしたから、バイオリニストになれたのです。これと同じように、短期投資で利益を出すには、長い時間をかけて学ばなくてはいけないのです。
投資初心者は短期投資ではなく、長期投資から始めてじっくり時間をかけて学ぶ必要があります。
自分の資金に見合っていない投資をすると失敗しやすくなります。どの投資対象に投資するかによって必要な資金は違ってきますが、自分の余剰資金に見合ってないことがあります。
例えば、余剰資金が30万円の人が1株20万円の株式を1株だけ購入するのは、自分の資金に見合っていません。1株20万円の株式を購入すると、残りは10万円です。これでは1株20万円の別の株式を購入できなくなります。リスクを下げた投資をするためには分散投資をする必要がありますが、このケースの場合は1株20万円の別の株式を購入しなくてはなりません。
余剰資金として50万円を用意できれば、1株20万円の株式を購入しても、分散投資により自己資金に見合った投資ができます。
明確なルールもなく投資している人は失敗しやすくなります。
株式など相場価格が変動する投資においては、価格が上昇し始めたからといっていつまでも上昇するとは限りません。いずれは下落へと転じる場面がやってきます。投資経験があれば下落する前に売り抜けることができますが、投資初心者はタイミングよく売ることができないのです。
投資初心者は自分の投資している投資対象が値上がりを始めると、この先もずっと値上がりを続けると思い込んでしまいます。その結果、下落するタイミングをつかめず損失を出してしまうのです。
このようなリスクを回避するには、どこまで値上がりした利益確定するのか、どこまで値下がりしたら損切りするのかというルールを決めておく必要があります。
また、金融商品ごとに得られる利益はほとんど決まっているので、このくらいの利益になったら売却しようと決めておくこともできます。
どのくらいで利益確定するのか、どのくらいまで損失が出たら損切りするのか、さらにどのくらいの期間にわたって投資するのかを明確に決めておくといいでしょう。
では、どうすれば投資で失敗しないようにできるのでしょうか。
以下では、投資で失敗しないための3つの方法をご紹介します。
初心者はリスクの高い投資ではなく、リスクの低い投資から始めましょう。どんな投資家でも失敗することはありますが、初心者は失敗する可能性が高いからです。失敗を完全に避けることは難しいので、失敗した場合の損失をできるだけ小さくするようにするのです。取り返しのつかないような大きなダメージを負わないようにするには、リスクの低い投資をする必要があります。
リスクの低い投資であれば失敗しても、その経験を次に活かすことができます。リスクの高い投資はリターンが大きいのがメリットですが、リスクが低い投資で経験を積んでからチャレンジしましょう。
投資先を1つに絞る集中投資ではなく、複数の投資先へ分散投資するのをおすすめします。
ただし、分散投資をする場合、投資先に注意しなくてはなりません。例えば国内株式を複数購入する場合、違う業種の銘柄を購入するのは避けましょう。国内株式の場合、業種が違っていても、特定の業種の株式がすべて下落してしまうリスクがあるからです。
では、どのように分散投資すればいいのでしょうか。
株式の場合でしたら、国内株式と海外株式で分散投資すると、市場に連動性がないため下落のリスクをある程度は分散できます。
また、国内や海外の複数の投資信託を購入してもいいでしょう。投資信託は安く購入でき、国内や海外の株式、債券、不動産など幅広い資産へ分散投資しているからです。資金が少ない人は、国内と海外の投資信託へ分散投資するのをおすすめします。
自分の資産に応じた投資をしましょう。
例えば、投資にまわせる資産が100万円ある人は、それに応じた投資をすることが大切です。500万円ある人が100万円ある人と同じ投資をするのはおすすめしません。
投資にまわせるお金があまりない人は、少額投資からスタートすればいいのです。自分の資産に応じて投資対象を選べば、投資で失敗するリスクを軽減できます。
投資経験の豊富な人でも損失を出すことはありますが、リスクをコントロールして損失を最小限にしています。投資で失敗しないためには、投資のリスクを理解して適切な行動をとることが大切です。それぞれの金融商品について理解を深め、身の丈にあった投資をしましょう。