これから不動産投資を始めようという方で、戸建て住宅はどうだろうと考えている人がいるかと思います。戸建て住宅は普通の家ですから、マイホーム選びと共通する部分はあります。マイホームと同じように、自分が快適に住めるかどうかという視点で購入物件を選定していくことが大切です。不動産投資を成功させるため、購入前に物件選びのポイントを把握しておきたいでしょう。
この記事は戸建て不動産投資をお考えの方向けに、購入前にチェックしておきたい15のポイントをご紹介します。
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再建築ができるかどうかは、物件購入前に知っておく必要があります。不動産投資では融資を利用しますが、融資を受ける際には物件の担保価値が把握されます。再建築できる物件の担保価値は高く評価されますが、そうでなできなければ担保価値は減少するのです。融資のことを考えると、再建築が可能かどうかをチェックすることは欠かせません。
では、どういう場合に再建築が可能なのでしょうか。これは建築基準法で定められていて、原則として幅員が4m以上の道路には間口が2mの接道が必要とされています。
築年数が浅い物件であれば長期的に収益を生み出してくれるので再建築について気にする必要はありませんが、築年数が30年40年以上の物件では再建築は想定しておく必要があります。
購入を検討している物件の地価を調べる必要があります。ネットで全国地価マップを見れば全国の地価でも調べることが可能です。ただし、実際の相場とは異なるケースもあるので、路線価や実勢価格も合わせてチェックするとより正確な地価を把握できます。
地方の戸建て住宅をターゲットとするのであれば、坪10〜15万円ほどの土地がベストです。これくらいを一つの目安に物件を探すことをおすすめします。
インフラの整備状況は必ず確認しましょう。インフラとは、水道やガス、排水などのことです。
上水道は地方によって井戸水のところもあります。万が一のことがあるので、井戸水の物件を検討する場合には水質調査をするようにしましょう。
ガスはプロパンガスか都市ガスかをチェックしてください。プロパンガスの場合、ガス会社から給湯設備などの提供があるので、余計なコストがかからなく利回りのアップにつながります。
排水については、下水道と浄化槽のどちらなのかを確認します。浄化槽の場合、老朽化していると取り換える必要があるからです。
物件に瑕疵(かし)があるかどうかをチェックしましょう。瑕疵とは法律用語であり、物件が通常の使用ができないような不具合や問題のことを意味します。例えば、以下のようなことです。
天井やクローゼットの中などを見れば雨漏りしているかわかります。
物件を管理している仲介会社に履歴を見せてもらえばシロアリの被害はわかります。また、床下を見ればシロアリの被害をチェックすることは可能です。自分で確認できない場合は、専門の業者に依頼して調べてもらうといいでしょう。
建物に傾きがある場合は、投資対象から外すべきです。パチンコ玉かビー玉を床に置いて、一方向へ動くようであれば傾きがあると判断できます。
水回りとは、キッチン、バス、トイレのことです。これらをリフォームする場合、kかなりのコストがかかります。
キッチンはシステムキッチがベストですが、きれいであれば古いタイプでも問題ありません。ただし、ボロボロの場合にはリフォーム費用がかかります。
バランス釜だと家賃相場が低く、人気もありません。
和式トイレは家賃相場が低くなります。
水回りの設備は生活していく上で必要不可欠なので、リフォームしなくてはならないケースがあります。リフォームのコストは利回りに影響することを知っておいてください。
人気のない間取りだとなかなか入居されない傾向があります。不人気な間取りのポイントは、以下の3つです。
和室が多いと不人気です。ベッドを置くのには向いていませんし、若い人は洋室を好む傾向があります。
部屋が狭いと用途が限定されるので人気がありません。
LDKとはリビングタイニングキッチンのことです。3部屋あってLDKだとかなりゆったりと生活できます。ファミリー層には理想の間取りなので、3.LDKでない物件は人気がないのです。
外壁の劣化具合をチェックしましょう。簡単なチェック方法は、外壁を指でこすってみることです。指でこすって白くなれば劣化していると判断できます。また、外壁にひび割れがないかもチェックします。
判別が難しいという場合は、リフォーム業者に依頼してチェックしてもらうといいでしょう。
敷地の周辺に森や竹やぶがあると要注意です。森が近いと湿度が高いため、和室には影響が出ます。また、竹やぶが近いとタケノコが敷地内に生えてくることもあります。不動産経営をしていく上で、これらのことはリスクになることを知っておいてください。
戸建て住宅では駐車場は欠かせません。地方都市の物件の場合は、マイカーを持っている入居者がほとんどで、ファミリーであれば2台所有しています。1台だけだと敬遠されるケースもあるので、2台の駐車スペースがあるのがべストです。もし1台分しかない場合は、近所の駐車場を探しておく必要があります。
戸建て住宅で投資する場合は地方が前提になりますので、周辺2~3km以内にスーパー、コンビニ、ホームセンターがある物件を選ぶ必要があります。この3つがあれば生活していくのに困らないので、入居されやすくなります。2~3kmだと歩いていくのは遠いのですが、地方は車の移動が中心なので問題ありません。
仲介会社の家賃相場はネットで確認できます。家賃相場を知ることで利回りを計算できるので、必ず調べましょう。ただし、ネットに出ているのは選ばれやすい物件が多いので、そのことは考慮に入れる必要があります。ネットでは相場を把握する程度にして、実際はやや低めに想定しておくといいでしょう。
戸建てはファミリーを対象とするので、周辺に教育機関があるかの確認は必須です。保育園から高校までが周辺にあれば、物件を選ぶエリアとしては適しています。学校から1~2kmの範囲にある物件がベストです。
戸建て住宅で投資する場合でも、周辺のアパートの入居状況をチェックしましょう。周辺を歩いてみれば、入居されやすい地域かどうかだいたいつかめます。ボロボロのアパートが多かったりカーテンのないアパートが多かったりすると、入居率が悪い地域と判断できます。入居率が悪いということは不人気エリアであるので、戸建て住宅も空室になるリスクが高くなるので注意してください。
周辺に好ましくない施設がると、不人気エリアになる傾向があります。好ましくない施設としては、以下のような施設があります。
・騒音や土壌汚染などの原因となる工場
・風俗店
・廃棄物処理場
・火葬場
・刑務所
・牧場
・養豚場
コンビニやファミレス、ガソリンスタンドなどが閉店しているエリアの物件は避けましょう。若い人が少なくて、高齢者が多いエリアと判断できるからです。そのようなエリアでは、戸建て住宅の需要はないと判断できます。
今回は戸建て住宅で不動産投資する場合の15のポイントをご紹介しましたが、これら以外にも細かいことはあります。すべてをご紹介するのは難しいのですが、自分がマイホームを購入する立場で物件を選ぶが基本です。これを意識して投資物件を選べば大きなミスをすることはないでしょう。