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中古アパート投資は利益を得やすい?メリット・デメリットと物件選びの注意点をご紹介

中古アパート投資は利益を得やすい?メリット・デメリットと物件選びの注意点をご紹介

不動産投資において、アパート経営は利回りが高く、出口戦略も豊富です。その一方でワンルームマンション投資に比べると物件価格が高いといった欠点もあります。

しかし中古アパートとなると、新築アパートに比べ安価に購入することができるため、うまく経営することができれば少ない初期投資で大きな利益を得ることも可能です。

今回は中古アパート投資を考えている人に向けて、中古アパート経営のメリット・デメリットとその対処法、物件選びのポイントをご紹介します。

メリット

中古アパート投資のメリットとして以下の4点が挙げられます。

  1. 利回りが高い
  2. 節税効果あり
  3. 最初から家賃収入得ることができる
  4. 初期費用が低い

新築アパートと比較したときに、キャッシュフローなどの面で利点があります。これから具体的な内容について説明していきます。

1.利回りが高い

1つ目のメリットとして利回りの高さが挙げられます。都内新築マンションですと利回りはおよそ3~5%、都内新築アパートですと利回りは5~7%となりますが、中古アパートですと利回りが10%という物件も存在します。

他の投資用物件に比べ高利回りで投資回収効率が高いのが中古アパート一番のメリットと言えるでしょう。

その理由として物件価格の低さが挙げられます。具体的な内容についてはこの後の項目で説明しますが、投資金額が低いため家賃収入の割合が高くなり、投資回収効率も良くなります。また新築と比べ賃料が下がりづらい為、安定した高利回りを狙うことも可能です。

しかしポータルサイトには空室を含めた年間家賃収入が記載されることが多いため、一見利回りが高そうに見えることがあります。

どんなに高利回りの物件であっても、空室率が高いと思い通りの家賃収入を得ることができず、実質的に利回りは低くなってしまいます。購入前に空室状況等を必ず確認するようにしましょう。

2.節税

2つ目のメリットは節税効果です。所得税は損益通算することができる為、利益から不動産投資にかかった経費を差し引いた金額に税金がかかり、節税できるという仕組みになっています。不動産投資で経費に計上できるものとして、減価償却費やローン、管理費や修繕費といったものが挙げられます。その中で最も大きな割合を占めることとなるのが減価償却費です。

減価償却とは不動産など高額のものを購入したときに、その購入代金を分割して少しずつ計上することを意味します。減価償却できる期間は定められており、不動産の場合は耐用年数と同じになります。

新築アパートに比べ、中古アパートは耐用年数が短くなるため、毎年の減価償却費が高額になる傾向があります。本業の収入と損益通算することにより、短期間に大きな節税効果を期待することができます。

3.最初から家賃収入がある

続いて紹介するメリットは、最初から家賃収入を得ることができるという点です。新築アパートの場合、入居者を募集するところから始まるため購入直後から家賃収入を得ることはできません。

一方中古アパートですと、一般的には既に入居者がいる状態で購入する為、購入後すぐに家賃収入を得ることができます。

4.初期費用が安い

中古アパート投資メリット4つ目は初期費用の安さです。新築アパートに比べ、中古アパートは購入費が比較的安いため、初期費用を抑えることができます。利回りが良く、最初から家賃収入を得ることができるため、新築と比べると投資回収効率も良いのが特徴となっています。

仮に良い中古アパートと巡り会えた場合、元手が少なくとも大きな利益を得ることができる可能性があります。その為不動産投資初心者にもおすすめの投資とも言えます。

デメリット

続いてはデメリットについてもご紹介していきます。中古アパート投資のデメリットは以下の3点が挙げられます。

  1. 修繕リスク
  2. 長期融資を得られない
  3. 集客が困難

これからこれらのデメリットについて説明していくと共に、対策についてもご紹介していきます。

家の修繕 模型

1.修繕リスク

最初に紹介するのは修繕リスクです。これは中古物件ならではのデメリットとなります。新築物件は設備が新しい為、当面の間は修繕リスクが発生しません。

しかし中古となると、水道管など古くなった設備の修繕が必要となるケースが多いです。万が一トラブルが発生した場合は修繕費用の他に損害賠償責任を負うこととなる可能性もあります。

中古アパートを購入する以上、修繕リスクを免れることはできません。物件価格が安くても、予想以上に高額の修繕費用がかかってしまうこともあります。

そこで購入前に将来かかる修繕費用の見積もりを取るようにしましょう。設備ごとの耐用年数と築年数を比較したり、リフォーム歴やメンテナンスについて事前に確認したりするようにしましょう。

2.融資を受けにくい

デメリット2つ目は長期融資を受けることが難しいという点です。不動産を購入する場合、全て自己資金で賄うことが出来ない限り、金融機関から融資を受ける必要があります。

しかし法定耐用残存年数が少ない物件や超過してしまった物件については長期的に融資を受けることが難しくなります。たとえ高利回りの物件であっても、長期融資を受けることが出来ないと、ローン返済金額の割合が高くなり、キャッシュフロー(手取り額)が少なくなってしまいます。

しかし金融機関によっては築年数が古くても長期間融資を組めるところもあります。法定耐用年数を超過している物件であっても、20年間の融資を受けられるケースもあるため、築古物件への長期融資が可能な金融機関を事前に調べておくようにしましょう。

3.集客が困難

デメリット3つ目は集客が困難という点です。新築アパートに比べると、中古アパートは人気が低い為、集客が難しいという傾向があります。その為空室リスクが高く、どんなに利回りが良かったとしても赤字になってしまう可能性もあります。

中古アパートで空室リスクを防ぐためには、駅近くの物件など集客しやすい環境か否かも考慮しながら物件を選ぶようにしましょう。

また中古物件特有のメリットとして、リノベーションやDIYによって付加価値つけることができます。費用は掛かりますが、集客が難しそうな物件の場合、リノベ物件として付加価値を付けることをおすすめします。

中古アパートの選び方

ここまで中古アパートのメリットとデメリットを紹介していきましたが、中古アパート投資の成功には、物件選びが大きな鍵を握ります。これから中古アパート投資に興味を持たれた方に向けて、物件選びの際に注意しておくべきポイントを説明していきます。

1.融資が付く物件か否か

最初に見ておきたいポイントは、融資が付く物件か否かです。デメリットでも述べたように、キャッシュフローを生み出したいのであれば、長期間の融資がポイントとなります。

中古アパートは耐用残存年数が少なくなればなるほど長期融資を受けにくいという特徴がありますが、耐用年数に問題が無くても、違法建築物であった場合は融資を受けることができません

また建設当時は適法であっても、法令や条例改正により不適法となってしまった既存不適格物件もまた金融機関の審査に通りづらい傾向があります。購入予定の物件が適法化否か不安な場合は、事前に専門家に判断してもらいましょう。

2.入居状況の確認

続いてみておくポイントは入居状況です。例えポータルサイト上に記載されている利回りが高かったとしても、空室率が高ければ想定していた家賃収入を得ることができません。また既に入居者がいたとしても契約満了につき退去してしまう可能性もあります。

価格や利回り、立地に注目しがちな不動産投資ですが、入居者の状況についても着目することも大切です。既に入居者がいる場合は契約状況などを事前に把握することで、どの程度家賃収入を得ることができるか想定することができます。

まとめ

中古アパート投資は、うまくいけば少ない初期投資で大きな利益を得ることができる反面、修繕やリフォームなど新築にはない追加費用がかかってしまう側面もあります。物件購入費用が安く、利回りも良い所に魅力を感じる方も多い中古アパート投資。修繕リスクや集客といったデメリットにも着目した上で、検討してみてはいかがでしょうか?

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