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【外貨MMFは儲かる!?】商品の特徴や投資の始め方について解説!

外貨MMFという金融商品について知っていますか。銀行で見かけたり、どこかで商品名を耳にしたりしたことはあるかと思いますが、具体的にどんな商品なのか知らない人が多いでしょう。

資産運用をお考えの方でしたら「外貨MMFって儲かるの?」という疑問を持つかと思います。簡単に言うと貯金するような感じで始められる商品ですが、これではよくわからないという人がほとんどでしょう。

そこでこの記事では、外貨MMFに興味のある方向けに、商品の特徴や投資の始め方について解説します。

外貨MMFの特徴と稼ぐ方法

まず、外貨MMFはどういうもので、どうやって稼ぐのかを解説していきます。

外貨MMFの特徴

外貨MMFは、投資信託の一種で、外貨により国や企業、地方自治体の発行する債券のトレードで利益を出します

外貨MMFと似た商品として外貨預金がありますが、この商品は外国通貨で預金して金利を受け取るだけです。ただ外貨建てお金を預けるだけなので特別難しいことはありません。外貨預金は、米ドルやユーロ、豪ドル、ニュージーランドドルなどが対象となっています。以前はニュージーランドドルの金利が高かったため、外貨預金するだけでお金がどんどん増えていた時代がありました。

外貨MMFと外貨預金の違いをしっかりと理解しておいてください。

外貨MMFで稼ぐ方法

外貨MMFは、次の2つの方法で稼ぎます。

値上がり益

外貨MMFを取り扱う市場は、為替相場と同じように変動相場制を採用しています。そのため、購入するタイミングによって価格が変わってきます

外貨MMFの価格がこれから上昇しそうなときに購入して、値上がりしたときに売却すれば購入価格と売却価格との差額が利益となります。反対に下落したときに、外貨MMFを売却すると差額分が損失になるのです。

安く買って高く売って差益を得るのが、外貨MMFの稼ぎ方の一つです。

分配金

外貨MMFは、分配金を受け取って稼ぐことができます。受け取れる分配金は、運用会社の利回りによって決まってきます

例えば、利回り1%とすると、100万円の外貨MMFを購入すると分配金は1万円です。分配金は毎月月末にもらえるので、自分のお金が着実に増えていることを毎月実感できます。

外貨MMFに興味のある方は、分配金はどのくらいの利回りなのか知りたいかと思います。

運用会社と平均利回りをご紹介しますので、購入する際の目安にしてください。

<米ドルMMF>

  • ブラックロック・スーパー・マネー・マーケット・ファンド 2.032%
  • ニッコウ・マネー・マーケット・ファンド 1.648%
  • ノムラ・グローバル・セレクト・トラスト 1.683%
  • ゴールドマン・サックス 1.764%

<カナダドルMMF>

  • ニッコウ・マネー・マーケット・ファンド 0.803%

<豪ドルMMF>

  • ニッコウ・マネー・マーケット・ファンド 1.225%

<NZドルMMF>

  • ニッコウ・マネー・マーケット・ファンド 1.230%

<南アフリカランド>

  • ホライズン・トラスト 6.001%

<トルコリラ>

  • トルコ・リラ・マネー・マーケット・ファンド 22.290%

以上はあくまでも目安ですので、購入される前に各運用会社の現在の利回りを確認してください。

外貨MMFにもリスクはある

ここまで外貨MMFがどんな商品か解説してきましたが、以下の4つのリスクがあります。外貨MMFを購入する前に、リスクを把握しておきましょう。

為替手数料がかかる

外貨MMFは外国通貨を対象としているため、日本円から対象となる外国通貨へ交換します。交換するには為替手数料がかかります。ある証券会社で日本円を米ドルに交換すると25銭という高い手数料がかかります

例えば、100万円を米ドルに交換するとします。1ドル=100円のときに交換するのに、為替手数料は2500円もかかってしまうのです。この25銭という為替手数料は、米ドルを日本円に交換する場合にもかかるため、往復で50銭かかります。

外貨MMFを購入するには、為替手数料が大きな負担となることを知っておきましょう。

為替の変動リスクがある

外貨MMFは外国通貨を対象とする商品なので、為替変動の影響を常に受けます。例えば、1ドル100円のときに外貨MMFを購入して105円のときに売却すると、5円の利益を得られます。1ドル100円のときに購入しえ95円のときに売却すると5円の損失になります。

外貨MMFは、為替変動が乱高下すると価値が上昇したり下落したりする資産であることを理解して購入しましょう

債務不履行のリスクがある

外貨MMFは債券を投資対象としていますが、債券の発行元にお金がなくなり債務不履行を起こすリスクがあります。外貨MMFの価値が減少したり、価値がゼロになったりする元本割れのリスクがあるということです。

ただし、過去において外貨MMFが元本割れした事例はありません。外貨MMFの対象となっている債券の格付けが高いため、債務不履行のリスクが低いからです。

政治経済のリスク

為替は国や地域の政治経済の影響を受けて変動することがよくあります。海外で大きな事件が起こると、日本円や米ドルの価格が乱高下するので注意が必要です。

外貨MMFは債券へ投資しているのですが、政情不安の国や経済が不振の国の商品を購入するのは為替リスクがあることを知っておきましょう。

外貨MMFの具体的な投資戦略について

資産運用や投資において戦略を立てることは重要です。外貨MMFで資産運用する場合の戦略をご紹介するので参考にしてみてください。

外貨MMFを購入するタイミング

外貨MMFは為替リスクがあると説明しましたが、利益を出すためには購入するタイミングは重要です。

例えば、米ドルMMFを購入する場合について考えてみます。円高のときに米ドルMMFを購入すると、同じ資金で円安のときより購入できる数量は多くなります。つまり、円高のときに購入すれば有利なのですが、円高かどうかの基準がわからないと適切なタイミングで購入できません。

いろいろな考え方がありますが、1ドル110.40円を下回ったら円高と判断していいでしょう

外貨MMFに投資する資金の割合

資産運用をする場合、資金をどう振り分ければいいかという問題があります。一般的にはポートフォリオという言葉が使われますが、どの商品にどれだけの資金を投入するかということです。

外貨MMFはメリットが多く優れたリターンを期待できる商品ですが、投資資金のすべてを投入するのはおすすめではありません。資産運用の基本は分散投資です。複数の投資対象に分散して資金を投入することをおすすめします。

どんな商品の市場でもいつかは暴落するときがやってきますが、一つの商品に集中して投資するのは大きなリスクです。資産運用ではできるだけリスクを低くして、長期間にわたって安定してお金を増やす必要があります。

外貨MMFだけに資金を集中させるのではなく、株式や投資信託、ETF、保険など複数の商品へ分散して投資してください。外貨MMFを購入する場合、すべてのと資金の20%くらいまでとどめておくといいでしょう。

まとめ

今回の記事で、外貨MMFがどういうものかがおわかりいただけたかと思います。外貨MMFは債券を対象とした堅実な商品ですが、リスクもあるので分散投資の一つの対象として向いています。

記事の中で利回りについてご紹介しましたが、銀行預金よりは高いとはいえ数パーセントどまりです。この記事をお読みの方の中には、もっと大きなリターンを期待できる商品をお考え方もいるでしょう。そのような方には不動産投資をおすすめします。現在は、少額でも不動産投資ができる商品も登場しています。大きなリターンを得ながら堅実かつ安定した資産運用をしたい方は、不動産投資を検討されてはいかがでしょう

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