資産運用トラの巻
 

シェアハウス投資のメリット・デメリットは?失敗しないためにおさえておくべき7つのこと

シェアハウスで話をする男女の集団

不動産投資の中で「シェアハウス投資」に興味がある方もいるでしょう。シェアハウス投資は一般的な投資とはいえませんが、日本でも少しずつ増えている「シェアハウス」を保有する投資です。

この記事では、シェアハウス投資の仕組みやメリット・デメリットを解説し、その点を踏まえて初心者に向いている投資とは何か?について解説していきます。

シェアハウス投資とは?

そもそもシェアハウスとは、自分だけの個室を持っており、キッチンやトイレ、浴室などの設備は共有している賃貸物件のことです。つまり、水まわりをはじめとした設備関係を「シェア(共有)する」という点が、通常の賃貸住宅とは異なる点です。

シェアハウスの種類によりますが、リビング・ダイニングを中心に、入居者が積極的にコミュニケーションを図るタイプのシェアハウスもあります。また、古民風のシェアハウスがあったり、女性限定のシェアハウスがあったり、その種類は多岐に渡ります。

そして、シェアハウス投資は、そのようなシェアハウスを建築するか中古で購入し、そこからの家賃を収入源とする投資です。区分投資や一棟投資などとは保有する物件の種類が異なるものの、基本的には不動産投資の一種といえます。

シェアハウス投資のデメリット

シェアハウス・不動産投資で悩む男性

一方、シェアハウス投資のデメリットは以下の4つです。

  • 管理が大変
  • 室内の劣化リスクが早い
  • 退去理由が特殊
  • 需要が読みにくい

総じて言うと、シェアハウス投資は初心者にとって少々難易度が高い投資といえるでしょう。

管理が大変

1つ目のデメリットは、管理が大変という点です。シェアハウスは共用スペースが大きく、そのスペースは原則オーナーが管理(掃除など)しなければいけません。委託するにしても費用がかかるので、その点はデメリットといえます。

室内の劣化リスクが早い

2つ目のデメリットは室内の劣化リスクが早い点です。やはり、不特定多数が利用する水まわり関係は、居住者しか利用しないケースよりも頻度が圧倒的に多くなります。そのため、劣化が早く修繕費用などが高くなる可能性があります。

退去理由が特殊

3つ目のデメリットは退去理由が特殊なケースがあるという点です。たとえば、シェアハウスの場合は入居者同士の相性が悪いと、それが理由で退去することもあります。その場合は、「入居者同士のコミュニティ形成をどうするか?」という、通常の不動産投資で発生しない課題が出てくることもあります。

需要が読みにくい

4つ目のデメリットは需要が読みにくい点です。というのも、シェアハウスと通常の賃貸物件では、圧倒的に通常の賃貸物件の方が多いので、あえて「シェアハウスを選ぶ」というニーズがどのくらいあるかは読みにくいのです。そのため、読みが外れてしまうと、空室・家賃下落リスクが大きくなってしまいます。

シェアハウス投資のメリット

シェアハウスで談笑する男女

一方でメリットがあるのも事実です。以下のメリットは多くの方がシェアハウス投資を行う上で旨味と感じる部分かもしれません。メリットを十分に活かすためにも、メリットにおける注意点もおさえておきましょう。

  • 投資効率が上がる
  • 築古などでも活用できる
  • 設備交換費用が安価

投資効率が上がる

1つ目のメリットは投資効率が上がるという点です。この点については以下を知っておきましょう。

  • 部屋数を多く作れる
  • 賃料は物件による

前提として、土地の大きさや形状によって建築できる建物の規模は異なります。シェアハウスだと、通常の賃貸物件よりも部屋数を多く作ることができるのです。

部屋数を多く作れる

具体的にいうと、アパートやマンションなどの通常の賃貸物件よりも、同じ広さの建物でも部屋数を多く作れます。

たとえば、25㎡の1Kの部屋が8部屋の建物(アパート)を建築できる規模の土地を保有していれば、そこにシェアハウスを建築すれば12部屋~15部屋ほどの物件になるでしょう。

というのも、たとえば5帖(約8.2㎡)の個室をつくり、後は以下の設備や施設を共有すれば良いからです。

  • 共有TV1台
  • キッチン(2口コンロ×3台、レンジ×2台)
  • バスルーム1室、シャワールーム2室
  • 洗濯機3台
  • 乾燥機3台
  • トイレ4室

要は、1部屋1部屋に水まわり設備などを作る必要がないので、空間を有効活用できるというわけです。

しかし、物件や収容人数によって必要なトイレの数なども変わってきます。事前にいくつ必要なのか、それにかかる費用はいくらなのかを十分に調べて部屋数を決めるようにしましょう。

賃料は物件による

このように、同じ土地の広さであれば「シェアハウスの方が部屋数を多く作れる」という意味で、シェアハウスは投資効率が良いです。ただ、共有スペースが多い分、全て自分の室内で完結する通常の賃貸物件よりは、シェアハウスの方が賃料は安くなります。

とはいえ、部屋数を増やすことで「安くなった賃料収入」を補い、通常の賃貸物件よりも収益をあげることは可能です。

ポイントとしては、入居者にはこの価格でこの設備もついてくるのかというお得感を訴求できるような賃料の設定が必要になります。

築古などでも活用できる

古い家

2つ目のメリットは築古物件なども活用できる点です。たとえば、築50年の木造物件の場合、通常の賃貸物件だと家賃はかなり安価になります。賃貸物件のポータルサイトを見ても、せいぜい「築30年以内」が検索する限界の築年数です。

つまり、ここまでの築年数だとニーズが極端に低いため、本来であれば賃貸物件として成立するかどうか分かりません。しかし、「古民家風のシェアハウス」と銘打つことによって、以下のような物件としてアピールできます。

  • 日本家屋の風情ある物件
  • 昔懐かしい風景が室内で楽しめる
  • 日本の伝統建築技法を学べる物件

このように、一般的な賃貸物件の場合には成立しない物件も、シェアハウスにすることで成立させられる点もシェアハウス投資の魅力といえるでしょう。

設備交換費用が安価

3つ目のメリットは、設備交換費用が安価という点です。不動産投資をしていると、以下の設備は築年数が経過するごとに修理したり、交換したりする必要があります。

  • 給湯器
  • ガスコンロなどのキッチンまわり
  • トレイや浴室、洗面所

賃借人の故意・過失による損傷でない限り、これらの修繕費用や交換費用は物件オーナーの負担になります。そして、交換する場合は物件によっては100万円単位の費用が必要になるため、大きな負担といえるでしょう。

しかし、シェアハウスの場合は、このような設備は戸数に対して非常に少ないです。そのため、将来的に修繕費用や交換費用がかかっても、同じ規模の通常の賃貸物件を所有するよりは、はるかに安価な費用になります。

まとめ

このように、シェアハウス投資はメリットもあればデメリットもあり、それは通常のアパート投資やワンルームマンション投資などの不動産投資とは違います。

そのため、すでにシェアハウス投資に適した建物を保有している…などでない限りは、初心者にはおすすめできません。

メリットやデメリットを理解した上でシェアハウス投資の開始を検討してみてはいかがでしょうか。

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